この記事では、ユーロ円の今後の予想や値動き要因などをまとめていきます。
ユーロ円の2023年以降の見通しや、今後上昇か下落かを知りたい方は参考にしてください。
・ユーロ円の変動要因は、EUの経済状況、政策金利など
・ユーロは米ドルと逆の値動きをしやすい
・ユーロ円は2020年から2023年4月まで上昇トレンドになっている
・ECBが利上げすることで、ユーロ円では2023年も上昇の可能性がある
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ユーロ円の予想や特徴は以下の動画でもチェックしてください。
この記事の目次
ユーロ円(EUR/JPY)のこれまでの価格推移
まず、ユーロ円のこれまでの価格推移を見ていきます。
値動き要因なども参考になるので、今後の予想のためにもぜひチェックしてください。
※これまでの推移や値動き要因などは以下の動画でもチェックしてください。
【2008〜2012年】リーマンショックとギリシャ危機
ユーロ円で大きく動いたのは、まず2008年9月のリーマンショック時です。
世界規模の金融危機となるリーマンショックが起こり、わずか1ヵ月で160円台から120円台まで急落しました。
こういったショック相場ではユーロ安で下落しやすいです。
また、2009年にはギリシャの財政赤字隠蔽が判明し、「ギリシャ危機」が起き、2010年6月には110円台を割り込むまで下落します。
その後も、スペイン、ポルトガルなどの財政破綻が懸念された「欧州ソブリン危機」などがあり、2012年6月には90円台に突入。
これは10年ぶりとなる安値でした。
【2012〜2019年】円安とイギリスのEU離脱が影響
ただ、その後の2012年12月には、ユーロ円で上昇しました。
原因は、日本で安倍政権が金融緩和などの円安誘導を行ったこと。
これをきっかけにユーロ高・円安となり、ユーロ円では2015年まで上昇していきました。
しかし、イギリスでEU離脱を問う国民投票が行われることが2016年2月に発表されると下落。
6月の投票で「EU離脱」が賛成多数となった時には110円台まで下落しました。
その後は、離脱交渉がなかなかまとまらなかったこともあり、2017年半ばには130円台まで回復しました。
ただ、米中貿易摩擦などの不安で円が買われ円高となる場面もあり、ユーロ円は2019年8月には110円台まで下落しました。
【2020年1〜5月】新型コロナ感染拡大による影響
2020年からはユーロ円相場は新型コロナに影響を受けました。
新型コロナ感染拡大を受け、2020年の前半はユーロ安となりました。
ただ、6月に入るとコロナの感染者数も大きく減少。
EU加盟国でさまざまな経済対策が打たれたこともあり、ユーロ円はふたたび120円台まで回復します。
その後、ファイザー社が新型コロナのワクチン開発に成功したこともありリスクオンの展開となりました。
投資家が攻めた投資をするようになり、その流れでユーロ円も上昇していきました。
【2021年】新型コロナ変異種の懸念で下落
ただ、2021年は一時ユーロ円で急落する場面がありました。
2021年の半ばから、新型コロナの変異種問題が大きく影響しました。
順調に上昇し130円台を推移していたユーロ円ですが、変異種を受け、120円台まで下落。
ただ、その後は変異種への懸念も無くなり、2022年1月には130円台を回復しました。
【2022年〜】ロシアとウクライナ紛争でユーロ安へ
ユーロ円では、2022年2月からロシアとウクライナの紛争の影響を受けました。
ロシアとウクライナはヨーロッパから距離が近く、地政学リスクがあるということでユーロが売られました。
また、ロシアから資源・エネルギー源を多く輸入しているEU加盟国が多いこともユーロ売りの原因となりました。
この時は、資源価格が高騰したタイミングでもあり、いろんな要因からユーロが売られ、ユーロ安となりました。
結果、財政収支の悪化にもつながり、ユーロ売りでユーロ安の原因になります。
2022年は円安、利上げでユーロ高へ
ただ、2022年3月以降は円安と利上げでユーロ高となり、ユーロ円では上昇しました。
まず、円安ではドル円でのドル高・円安の影響を大きく受けました。
そもそもユーロ円は、ユーロ/ドルとドル/円の合成であるため、ドル/円相場の影響も受けます。
そして、ドル円では2022年から強烈なドル高・円安となったため、ユーロ円でも大きく上昇していきました。
それに加えて、EU圏つまりECBの連続利上げ(サイクル)も大きなユーロ円の上昇要因となりました。
日本と同様にゼロ金利を何年も維持していたECBが利上げを開始したのです。
0%だった金利は2022年のうちに3%まで上がり、2023年末までは4.25%までの上昇も予想されています。
こういった連続利上げは、今後もユーロ高の要因になりそうです。
ユーロ円の見通し・予想のポイント
次に、ユーロ円の見通しと予想のポイントを紹介します。
以下の点が大事なので、理解しておきましょう。
・ユーロ圏の経済指標
・EUの離脱問題
・EU主要国の政治状況
・アメリカの経済状況
・ロシア・ウクライナ情勢
それぞれ解説します。
ドイツの経済指標
まず、ユーロの値動きを考える際は、EUを支えるドイツの経済指標をチェックしましょう。
ユーロ圏の経常・貿易収支はともに黒字で、その黒字を支えているのはドイツです。
ドイツの経済状況でユーロ圏の経常・貿易収支が変わってくるので、ドイツの状態は必ずチェックする必要があります。
なかでも、チェックしておくべき重要な経済指標は、GDPや貿易収支、失業率です。
2022年には資源価格の高騰によるドイツ経済の後退を受けて、ユーロ安が進みました。
このように、ユーロ相場にはドイツの状態が大きく影響します。
ユーロ圏の経済指標
ドイツの経済指標はもちろん、ユーロ圏の経済指標のチェックも必須です。
また、EU加盟国で財政収支が悪い国の状態もチェックが必要で、ギリシャ危機のように一国の赤字がユーロ安の引き金となることもあります。
ほかにも、ポルトガル、イタリア、アイルランド、スペインなど財政赤字をかかえる国もあるので、これらにも注意です。
ただ、「EU圏の政策金利が今後も上がりそう」という点はユーロ高の材料です。
EU加盟国の離脱問題
かつてイギリスのEU離脱問題でユーロ相場が荒れたように、今後も離脱する国が増えればユーロ円でも影響が出ます。
イギリスのようにEUに不満を抱えている加盟国は他にもあり、イギリスが離脱でうまくいけば、離脱に進むかもしれません。
特に、フランスやスペインでは離脱派の政治勢力も強いため、選挙結果などにも注目していく必要があります。
EU主要国の政治状況
EU主要国の政治状況でもユーロ相場が動き、イタリアでわかりやすい例が起きました。
2021年、イタリアの首相に元ECB総裁のドラギ氏が就任し、ユーロに期待が持たれました。
それまでイタリアでは政局不安があったので、今後は安定か?という見方が広がりました。
しかし、2022年の7月下旬にドラギ氏が首相を辞任。
この時はユーロが不安視され、ユーロ安となりました。
このようなことでもユーロ相場が動くので、政治の状況もチェックしましょう。
アメリカの経済状況
ユーロを予想する際は、アメリカの状況も見ておきましょう。
ユーロはアメリカの米ドルと逆の値動きをしやすいので、アメリカのファンダメンタルも見ておく必要があります。
そもそもユーロはFXで米ドルに次いで取引量の多い通貨で、ユーロ/米ドルの通貨ペアは全体の取引量の1/4を占めます。
なので、お互いに影響を与えやすく、ユーロが買われたら米ドルが売られ、その逆も然りです。
このような連動もありますから、ユーロの予想ではアメリカの政策金利や雇用統計などの経済指標も見ておく必要があります。
具体的には「アメリカの政策金利が上がったらドル買いとなりやすいですから、その時はユーロ売り」という感じです。
ロシア・ウクライナ情勢
ユーロ円ではロシアとウクライナの紛争も影響します。
ユーロ圏ではロシアからエネルギー源となる資源などを輸入している国が多く、資源を輸入できなくなると経済に影響が出ます。
特に、EUに強く影響を与えるドイツが資源を輸入に依存しており、ロシアの戦争が始まってからは経済活動を制限されました。
その時はユーロ安となったので、今後もロシアとウクライナの動向を見ておきましょう。
【2023年】ユーロ円の今後の見通し
次に、ユーロ円の今後の見通しを紹介します。
以下の大事なポイントで解説しているので、参考にしてください。
・利上げの打ち止めがありそう
・資源価格の高騰はあまり考えづらい
それぞれ解説します。
EU圏で利上げが続きそう
今後、EU圏でさらに利上げが続きそうなことはユーロ高の材料です。
直近でECBは、利上げ幅を今までの0.75%から0.50%に縮小しました。
しかし、ECB総裁はこれに関して、「政策転換のサインと受け止めることは間違いだ」とクギを刺しました。
また、「0.50%の利上げが一定期間続くとして、現在のデータを基にすると、23年6月までは0.50%の利上げが妥当」だとしました。
この発言からするに、2023年は4.25%まで政策金利が上がる見込みで、ユーロを下支えしそうです。
利上げの打ち止めがありそう
EU圏では利上げが続きますが、2023年の後半からは利上げの打ち止めが予想されています。
もし金利の上昇が止まってしまったら、ユーロが売られユーロ安となる可能性もあります。
2023年の後半あたりからはユーロ円で下落の可能性もあります。
資源価格の高騰はあまり考えづらい
ユーロ円を予想する上で大事なのが、天然ガスや原油など今後の資源価格です。
2022年はロシアの影響で資源価格が上がり、資源を輸入に依存するEUにとってネガティブな影響が出ました。
具体的には、EU加盟国の歳出の増加が不安視され、ユーロが売られユーロ安となりました。
このようなことがあるので、ユーロ円では今後の資源価格を考えることも大事です。
この点についての結論ですが、2023年以降は2022年のような大きな影響は出づらいと考えています。
EU加盟国は2022年を教訓に、ロシア産の資源の輸入を減らしていますし、使う資源の割合も大きく変えています。
なので、資源価格がユーロ円に与える影響はあまりないと考えています。
こういった点で考えると、今後ユーロ円は2023年の半ばまで底堅く推移しそうです。
【野村證券】2023年のユーロ円の価格予想
次に、野村證券による2023年のユーロ円の価格予想を紹介します。
いろんな視点の予想を見て、冷静に判断しましょう!
野村證券は以下のように予想しています。(予想は2023年3月22日時点のもの。当時のユーロ円は142.7円)
2023年12月:143円
2024年12月:142円
野村證券はユーロ円で下落を予想しており、要因としてロシアの不安やリセッション入り、景気停滞をあげています。
こうした視点もあるので、ぜひ参考にしましょう。
ユーロ円は買い時?売り時?
次に、ユーロ円は今後に向けて買うべきか、売るべきかを説明します。
執筆時点の2023年4月12日で、ユーロ円は146.1円です。
結論、現時点はやや買われ過ぎの水準であり、買い時ではありません。
かといって、売り時とも判断しづらく、目線は中立で、今後は横ばい、レンジで推移すると思います。
このような予想は複数を参考にした方が良く、インヴァスト証券(トライオートFX)でもユーロ円などの予想をしています。
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【まとめ】ユーロ円の将来性!上昇?下落?
最後に大事な点をまとめます。
・ユーロは米ドルと逆の値動きをしやすい
・ECBが利上げを続けることで、ユーロ円では2023年も上昇の可能性がある
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