この記事では、以下の疑問を解決します。
・豪ドルの5年後、10年後の見通しはどんな感じ?
・今後100円いく?
記事を読むことで、豪ドル/円の将来性や「ヤバいかどうか」がわかります。
結論、コロナウイルスが落ち着くまでは中国経済の影響を受け、豪ドル安(円高)に進む可能性があります。
ただ、2023年からは80円、90円も見えてきて、10年後には「1豪ドル=100円」の可能性もあります。
長期での外貨運用と割り切るなら、買いもありですし、短期では売りでも利益を狙えます。
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この記事の目次
豪ドル(AUD/JPY)の見通しと予測
2020年はコロナウイルスの影響で、豪ドルは対円で大きく下落しました。
一時は65円台まで下がり、リーマンショック後の最安値に近づきました。
その後は、コロナも落ち着き、2020年10月には76円台まで回復し、底値で買えていた人は利益を出せました。
このように、振り返って見れば「値下がり時が買い」ということになりますが、
今後もそうなるかわからないので、豪ドルの将来性を予想するために必要なことをこれから紹介します。
政府の経済政策で回復していくはず
今後の豪ドルの値段を考える際は、オーストラリアの経済状況を考える必要があり、
経済が良くなれば豪ドルは世界的に買われ、対円でも値上がりしていきます。
それでいうと、オーストラリアの状況はいま悪いですが、政府の施策によって状況は良くなっていくと考えています。
経済政策がうまくいき豪ドル高も
実際、政府は新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済を再建するため、4年間でGDP比5%相当の大規模な支援策を打ち出しました。
景気対策は雇用創出がメインとなり、以下の内容が盛り込まれています。
・個人所得税の減税
・インフラ投資計画の拡充
こういったことを受けて、2020/10/12、野村証券は以下の見通しを発表しました。
野村証券は、これから1年は上昇する可能性のほうが高いと予想しています。
これまでの豪ドル円の推移をチャートでチェック
これからの予想をする際は、過去の値動きから規則性を見出すことも大事なので、紹介しておきます。
2020年までの15年間、「1豪ドル=57円〜107円」を推移してます。
リーマンショック後に豪ドル安になりましたが、その後はアベノミクスなどもあり、100円まで上昇しました。
日本など先進国の利上げ・利下げが豪ドルに影響する
リーマンショック後は日本が金利を下げたことで、より金利の高い通貨を求めて「豪ドル高・円安」になりました。
外貨というのは、金利の高いほうが魅力的で買われるので、利下げをした国の通貨は売られます。
逆に、リーマン後にアメリカは利上げを行い、米ドル円のほうに買いが入り、豪ドルは売られて下落しました。
先進国の政策金利に注目!
特に先進国通貨同士だと、世界的にどれも有望だと評価されており、
どこかで利上げがあるとその通貨が買われ、別の先進国の通貨が売られます。
このように、先進国である豪ドルの値動きを予想する際は、他の先進国の政策金利にも注目するといいです。
ちなみに、2014年から豪ドル安(円高)になっているのは、豪州で利下げが行われた中、日本はほぼ変わらなかったためです。
日本は0.1%の利下げ、オーストラリアは2.25%の利下げとなりました。
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豪ドルが下落している原因を解説
政策金利に加えて、2020年3月末まで豪ドルの下落が続いた理由は、以下3つ。
・新型コロナウイルス
・オーストラリア経済が約30年ぶりに景気後退入り
それぞれ解説します。
大規模な森林火災
オーストラリアでは、2019年9月ごろからニューサウスウェールズ州を中心に大規模な森林火災が発生しました。
焼失面積は日本の面積の3分の1にあたる規模で、国中に大きな被害を与えました。
観光シーズンとなる年始も火事が収まらず、国内外の観光客からのキャンセルが相次ぎました。
損害額は1000億円にのぼると推定され、これが豪ドル価格に大きな影響を与えました。
新型コロナウイルス
2020年に豪ドル暴落に大きく影響したのが、これです。
オーストラリアのメインの貿易国「中国」が発生源となり、中国経済の不安から豪ドルが売られました。
また、新型コロナウイルスはオーストラリア経済にも影響を与え、約30年ぶりの景気後退入りも引き起こしました。
2019年9月から2020年にかけて思わぬ事態で、オーストラリアは混乱に巻き込まれました。
2020年以降の豪ドルの見通し(長期予測)
このように、状況が良くない豪ドル、今後はどうなるか。
重要な要因4つをもとに予測していきます。
・割安と判断され買いが入るか
・先進国の中で経済は堅調
・利下げにより内需が刺激されるか
要因①資源価格は上昇するか
オーストラリアは資源国であり、資源価格によってオーストラリア経済が左右されます。
オーストラリアの最大の資源輸出品である鉄鉱石の価格は上昇しており、
石炭などの価格も上昇しているのでオーストラリア経済にとってはプラスの影響が出るはずです。
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要因②割安と判断され買いが入るか
過去の豪ドルの推移を見てわかるように、今は安値圏にあります。(中央値が82円)
この状況で、資源価格の伸びや割安性に注目され、買いが入れば豪ドル上昇は期待できます。
要因③先進国の中で経済は堅調
30年ぶりに景気後退となりつつも、他の先進国と比べたら経済は堅調に推移してます。
逆に言えば「30年は成長を続けてきた」ということですし、低調だった2019年でも前年比1.7%増を記録しています。
コロナ前にIMFは「豪州経済は2020年度に+2.3%、2021年以降も2.6〜2.7%の成長率になる」と予想していました。
これだけの期待をされていた先進国はオーストラリアくらいで、そのポテンシャルには期待が持てます。
要因④これまでの利下げにより内需が刺激されるか
オーストラリアの中央銀行であるRBAは2019年5月、3年ぶりに利下げを行い、
その後も利下げによって政策金利は1.5%から0.75%になりました。
とは言っても、利下げはネガティブなものでなく、景気を良くするための手段で、長期で見ればポジティブです。
利下げで景気が良くなった
金利が下がれば企業がお金を借りやすくなり、設備投資などができ業績が良くなれば、経済成長にもつながります。
利下げによってオーストラリアの景気回復が期待できますから、豪ドルの上昇も考えられます。
【追記】2022年、利下げで景気が良くなったので、オーストラリアでは利上げし豪ドルが上昇しています。
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豪ドル投資のリスクと注意点
ただ、ポジティブな要因ばかりでなく、ネガティブなリスクや注意点もあるので、理解しましょう。
・オーストラリアの国内消費がどうなるか
それぞれ補足します。
中国経済の行方が不透明
豪ドルのリスクを考える際は、オーストラリアの主要貿易国である中国に注目する必要があります。
中国でポジティブなニュースがあれば豪ドルが買われ、ネガティブなニュースがあれば売られるからです。
2020年コロナの影響で中国経済が不安視され、豪ドルが売られましたし、米中対立激化への懸念が相場を下押しする可能性もあります。
米中の関係性も豪ドルで大事
※米中対立のような不安要素があると、投資家が運用リスクを回避するために人民元や豪ドルが売られ、円が買われます
ただ、2022年、中国経済が堅調に伸びており、それに伴い豪ドルが買われ豪ドル/円で豪ドル高となっています。
このように、豪ドルは中国に大きな影響を受けますから、中国の動向は必ずチェックしましょう。
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オーストラリアの国内消費がどうなるか
国外だけでなく、オーストラリア国内の経済状況もチェックする必要があります。
そのときに重要な指標となるのが、消費者物価指数(CPI)です。
CPIは、モノやサービスなどの物価の動きを把握するための指標で、物価の変動を確認でき、国民の生活水準を示します。
物価上昇は景気回復のサイン
物価は、国民のお金回りが良くなり、モノを買う人が多くなれば上昇し、
逆にお金回りが悪くなり、モノを買う人が少なくなると下降する傾向にあります。
オーストラリアの経済状況はCPIを見ましょう。
CPIが高いほど景気がいい
基本的にCPIが高いほど景気がいいことを示し、豪ドルの価格が上昇しやすくなります。
オーストラリアではここ数年CPIが2%前後で推移していましたが、2019年4月に1.3%まで下がりました。
これを改善するために5月に利下げを行い、それ以降は順調に回復し、2%台のに近づいています。
豪でCPI2%に達し景気回復した
アメリカやヨーロッパなどの先進国では「2%」がCPIの目安になっており、オーストラリアもそれを目標にしています。
もし2%を達成すれば、政策金利を低いままにしておく必要がなくなり、利上げも考えられ、豪ドルにとって好材料となります。
※【追記】2022年、CPIが2%に達し利上げとなり、豪ドル価格が上昇しています
2022年は豪ドルに投資すきか?(オジドル)
これまでの話から、2022年は豪ドルに投資すべきか、という話ですが、投資してもいいと思います。
いま豪ドルは対円で割安であり、過去最低クラスの政策金利でもあります。
今後、さらに利上げがあれば豪ドルの上昇も期待できますから、今のうちに買うのはありだと思います。
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中長期の豪ドル円の見通し(今後の予想)
これまで紹介してきたことから、5年〜10年スパンでの予想もしてみます。
まず、5年後の予想。
さっきも書いた通り、今よりは上昇すると予想しています。
その理由は、利下げなどの効果でオーストラリアの経済状況がよくなると思っているからです。
効果が出て利上げが続けば、魅力的な高金利通貨ということで買いが入るはずです。
実際、2022年から豪ドル円で、いい感じに豪ドル高となっています。
【豪ドル/円】10年後は100円超える?
10年後、日本とオーストラリアではどちらが有望か?という視点で考えると、豪ドル/円の予想がしやすいです。
少子高齢化が進んでおり、労働人口が足りなくなる日本と、
人口増加しており、2020年時点で2,550万人の人口が、2050年には3,280万人までに達すると予測されていますオーストラリア。
どちらが将来有望でしょうか?
オーストラリアのほうが未来があり、通貨も豪ドルのほうが価値が上がりそうですよね。
こういった理由で円が売られて豪ドルが買われるため、豪ドル/円は上昇するはずです。
人口増加で経済成長する(人口ボーナス)
人口と経済の成長は関係性があり、人口が増える国では経済成長しやすいです。
労働力増加率が人口増加率よりも高くなることで経済成長が後押しされ、経済成長にプラスの影響がでます。
IMFも「オーストラリアの経済成長は米国を除くG7各国を上回る見通し」という見解を示しており、可能性があります。
なので、10年後、20年後は豪ドル/円は上昇するはずです。
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豪ドル円の見通し・今後の予想まとめ
最後に要点をまとめます。
・2021年以降は政策がうまくいき、回復し豪ドル上昇中
というわけで、可能性を感じた方は紹介したFX会社で口座を作っておきましょう。