ソーシャルレンディングサービスを提供する「クラウドバンク」の商品から、初心者でも投資できそうなものを紹介します。
今回は、中小企業の事業に融資できる「中小企業支援型ローンファンド」です。このファンドへの投資により、中小企業支援にもつながりますので、会社の成長を支えたい投資家の方は注目しておきましょう。
この記事の目次
融資を受けられない有望中小企業を支援できる
「中小企業支援型ローンファンド」はその名の通り、中小企業を支援できるファンドです。対象は、有望な事業を行っていても、「創業間もない」などの条件で銀行から融資を受けられない中小企業です。
銀行は、システマチックに収支対象を決めるため、融資を受けるには様々なハードルがあるのです。
例えば、業歴の短い企業はどんなに財務状況が健全であっても融資を断られる場合があります。また借入期間が短期であったり、融資額が少額の場合も、銀行側の利益が審査の手間に見合わず敬遠される場合があります。
引用元:中小企業支援型ローンファンド 80号(12ヶ月) | Crowd Bank<クラウドバンク>
借り入れ期間が短いなど、銀行の取り分が少なくなる場合、銀行としてはもっと多くお金が入ってくる企業に融資した方がいいんですね。それは、融資先が将来性の事業を展開していてもです。
クラウドバンクはそうした優良中小企業に目を付け、融資を行っています。企業からしたら、融資を受けられる場合ですから、通常より貸し付け権利が高くても、融資を依頼することがあるようです。
なお、融資の審査も厳格で「財務諸表等のチェック」「社長面談」「融資実行審査会」を経ます。「融資実行審査会」では、複数名によって融資の可否採決をとり、一名でも不可がいれば再審査となり、融資の実行ができなくなるとのこと。
中小企業支援型ソーシャルレンディングの条件
なお、中小企業支援型ローンファンド 80号(12ヶ月)の場合だと、条件は以下の通りです。
目標利回り(税引前): 年率 5.5%
最低投資額: ¥10,000
追加単位:¥10,000
運用期間: 12ヶ月
分配開始予定: (原則)運用開始 翌々月以降 毎月
分配日: 月末締め翌月5営業日以内
担保: (原則) 無 ※
保証: (原則) 有
運用レポート配信日: 毎月/月初
仮に、10万円を投資すると、税引後受取利息は4,376円、元利合計金は104,376円になります。この金額を受け取れるのは1年後です。
投資は1万円から可能。金利のインカムゲインの他に、投資してから2ヶ月目以降は毎月分配金を受け取ることができます。
中小企業支援型ソーシャルレンディングのリスク
毎回、書いていますが、利回りが5.5%と覆いなりターンを得られるものにはリスクがあります。それらを知ってから投資に挑みましょう。
今回のソーシャルレンディングのリスクは「信用リスク」「運営会社の倒産リスク」です。
「信用リスク」では、融資先の中小企業が倒産し、貸し倒れすることもありえます。その際は、融資金額が返ってこない可能性もあるのです。
また、クラウドバンクの運営会社である日本クラウド証券株式会社が倒産すれば、これまで融資してきた金額は返ってきません。こうしたリスクがあることを認識した上で投資しましょう。
リスク対策
上記リスクへの備えとして、クラウドバンク側では「厳格な審査」「分散投資」「担保の確保」を行っています。
1.厳格な審査
上記でも述べたように、ファンドの融資先の審査には一定の基準を設け、基準を満たした企業だけに融資しています。
2.分散投資
ファンドでは、1つの融資先に依存するのではなく、複数の貸付先に分散することにより、貸し倒れリスクへの影響を抑えています。仮に、1つの融資先が返済不能になっても、他の融資先からの貸し付け権利でペイできるようにしているのです。
3.保全の確保
ファンドの貸出対象企業には、代表者の個人保証を確保して、お金を返すべき人を明確にしています。さらに融資先によっては、担保を設定して融資金を返せるような制度を利用しています。
このようにして、返済が滞った場合の対策をしているんです。
中小企業支援では融資先の貸し倒れに注意する
紹介してきたように、5%程度とリターンの大きい中小企業支援型ローンファンド。しかし、支援先の倒産などのリスクがあります。しかも、そのリスクは私たち投資初心者には判断が難しいです。
いくら、サービス運営側で審査をしているといっても、確実に倒産しないわけではありません。ですので、そうしたリスクを踏まえ、複数のファンドに投資して、リスクに備えましょう。
分散といった対策により、大きなリターンを得ることも可能なんだと知っておいて損はありませんので。
また会いましょう!(Twitterでフォローする→@turuturuouzi)