この記事では、FXの窓埋め手法の危険性とリスクについてまとめています。
FXには様々なテクニカルトレードが存在しますが、その中でも「窓埋め手法」は人気の手法の一つです。
窓埋め手法は、価格チャート上の「窓」と呼ばれる空白の領域が埋まることを予測し、取引のタイミングを特定する手法です。
しかしこの手法には、危険性とリスクが伴うことを知っておくべきです。
本記事では、窓埋め手法の基本的な概要について説明した後、その危険性とリスク管理について詳しく解説します。
以下のように考えている方にはぜひ読んでほしい内容です。
・簡単に勝てる方法があるの?
では詳しく解説していきます。
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この記事の目次
FX・為替で使う「窓」とは?
FXで使う「窓」という言葉は、隣り合うローソク足の間にできる価格差をいいます。
チャートで見ると、ローソク足の終値と次のローソク足の始まり値の間にスキマがみえる時があります。
スキマが大きいことを、「窓開け」と表現します。
「窓開け」が発生するタイミング
窓開けが発生しやすいタイミングが3つあります。
・経済指標発表直後
・予期せぬ政治的なできごと
それぞれ解説します。
週末の窓開け
1つ目に、FX市場は土曜、日曜日が休みとなりトレードを行うことはできません。
しかし、世界中の経済やイベントは週末にも動き続けます。
そのため、週明けの取引開始時には、前週の終値と週明けの始値に価格のギャップが生じやすい状態です。
窓埋めを狙うトレードは、ほとんどがこの月曜日の朝になります。
経済指標の発表直後
2つ目に、経済指標や重要なニュースが発表されると、相場の需給バランスが急激に変動することがあります。
このような場合、チャートは急激に変動し、前後のローソク足の価格とは異なる始値をつけることがあります。
予期せぬ政治的なできごと
経済指標のように予定されているイベント以外で、世界的な事象や政治の発表が発生すると、FX市場への影響が生じることがあります。
具体的には、予告のない政策発表、戦争、自然災害などです。
これにより、価格が急激に変動して窓開けが生じることがあります。
窓埋め手法の基本
ひとたび「窓開け」が発生すると、多くのトレーダーが注目します。
チャート上では、窓によって生じた価格差分を戻すかどうかが見られているわけです。
窓開けによって生じた価格差分を戻すことを「窓埋め」と呼びます。
そして、FXの窓埋め手法では、この窓が埋まるという予想のもとに、埋まる方向に売買をしていきます。
例えば、月曜朝にチャートをみると、金曜の終値と比べて大きく上のほうからローソク足がスタートしていたとしましょう。
この場合、売りでエントリーし、金曜の終値まで戻った時に利益を確定をします。
このように、「窓埋め」を利用すると、窓でできた価格差で利益を得るトレードが可能です。
窓埋め手法の危険性とリスク要因
ここまで見てきたように、「窓埋め手法」はチャートが窓を埋める方向に動く傾向に基づいています。
ここで利益を得られることから、1つの手法として考えられることもあります。
しかし、「窓埋め手法」には危険性も存在するので、そちらも紹介します。
窓埋め手法での損失などのリスク
窓埋めでは具体的に、3つのリスクが存在します。
・トレンドの発生きっかけ
・スリッページ
そもそも、FXをはじめとする投資に「絶対」はありません。
「窓埋め」は必ずしも起こるわけではなく、価格が一方方向に動くこともあります。
必ず埋まる、ほぼ確実に勝てる、という思い込みは危険です。
予測が誤っている場合、逆のポジションを取ることで損失を招く可能性があります。
同様に、相場が思っていた方向とは逆に動き、そのままトレンド発生となる場合があります。
これにより、トレーダーは取り返しのつかない損失を被る可能性があります。
また、窓が急速に埋められる場合、注文を実行する際にスリッページが生じる可能性があります。
これにより、トレーダーは予想外の価格でポジションを取ったり、希望の価格で決済できなかったりと、思った利益を上げられないばかりか、損失を被る可能性もあります。
心理的なプレッシャーとトレードの誤解
窓埋め手法は、トレードのエントリーポイントを特定する方法に焦点を当てがちです。
そして、リスク管理や損切りの重要性を軽視する傾向があります。
また、窓埋めを狙ったトレードをする時には、窓が「いつ埋まるのか」は誰にも分かりません。
月曜の市場が開いて、3時間後に埋まることもあれば、1週間経っても埋まらないこともあります。
十分なリスク管理がない場合、ポジションは塩漬けになり、以降のトレードにおいて機会損失になりかねません。
また思わぬ方向にチャートが進み、ときには大きな損失を被ることもあります。
「窓埋め」を活用する方法
窓埋めを利用したトレードをする際には、窓が開いたから戻るだろうという安直な考えは禁物です。
ここでは、窓埋めを活用するトレード方法を3つ紹介します。
・窓埋め価格とサポート・レジスタンスライン
・窓埋め後の逆張り戦略
それぞれ解説します。
窓埋め後のトレンドフォロー
窓が開いた後、価格が窓を埋める方向に急速に動き始めた場合、それがトレンドの転換点である可能性があります。
この場合、トレーダーは窓が埋まるポイントでエントリーし、トレンドの継続を期待してポジションを取ることが望ましいでしょう。
この場合は、トレンドに沿った順張りトレードになるため、値動きの方向性が定まっているかを、ダウ理論などを使って確認する必要があります。
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窓埋めとサポート・レジスタンスライン
窓埋めは、価格の重要な転換点と見なすことができます。
トレーダーは窓埋めが発生した後、その価格帯をサポートライン(またはレジスタンスライン)として設定します。
そうすることで、将来の価格変動のサインや取引のエントリーポイントとして利用できるでしょう。
窓埋め後の逆張り戦略
窓埋め手法は逆張り戦略にも応用できます。
窓が急速に埋まる方向に価格が動いた場合、一時的な反発やフェイクアウトが起こる可能性があります。
逆張りトレーダーは、窓埋めの逆方向にポジションを取り、価格の反転やトレンドの転換を予測して利益を狙います。
窓埋めを活用する際の注意点
窓埋めを利用したトレードをする際には、注意点が2つあります。
・リスク管理、損切り戦略などを考慮
それぞれ解説します。
テクニカルやファンダメンタルズを組み合わせる
窓が埋まるという現象は確かに高確率で発生しており、利益を狙いたくなる気持ちも分かります。
しかし、窓が開いたからというだけで取引を行うのではなく、他のテクニカル指標やファンダメンタルズと組み合わせて確認することが大切です。
窓埋めがトレンド転換のサインとなることもあれば、一時的な反発やフェイクアウトに過ぎないこともあります。
必ずいろんな分析手法を使って予想しましょう。
リスク管理、損切り戦略などを考慮
また、窓埋めを利用する際には「リスク管理」が欠かせません。
適切な損切り水準を設定し、予想出来る損失と利益のバランスを考慮してエントリーを行うようにしましょう。
窓埋めに固執して大きな損失を被ることを避けるために、リスク管理を常に意識しましょう。
マーケットの状況や流動性によっては、トレードが制限されることもあります。
特に低流動性や重要なニュースイベントの前後など、相場が不安定な場合には慎重になる必要があります。
総じて、窓埋め手法を利用する際には慎重さと柔軟性が求められます。
【まとめ】窓埋め手法は勝てない?負けるから危険?
窓埋め手法は、主に月曜日の朝、相場価格が急激に変動し、窓を埋める方向に動く傾向を利用した取引手法です。
エントリーの根拠確認とリスク管理を念頭に置く必要があります。
窓埋めはトレンド転換やサポート・レジスタンスの設定のサインとなる場合もあるため、窓埋め後を狙ったエントリーも有効です。
「窓が開いた=チャンス」と安易に飛びつきたい気持ちをぐっと抑えて、継続的なトレードプランやリスク管理戦略と組み合わせることが重要です。
うまく窓埋め手法を取引に組み込むこことで、トレード成績をより伸ばせるはずです。