この記事では、ポンド円の予想やこれまでの価格推移、値動き要因などをまとめていきます。
ポンドの特徴や今後の見通しを知りたい方は参考にしてください。
・ポンドは値動きの大きい通貨でハイリスク・ハイリターン
・2016年以降はEU離脱問題の行方が価格に影響
・2023年以降は新政権や政策金利の動向がポイント
・2023年は金利が4.5%まで上がる可能性もあるが、2022年までのような強烈な上昇はなさそう
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この記事の目次
【2023年最新】ポンド円の現在の価格動向
まず、2023年4月時点のポンド円の最新の値動きから紹介します。
ポンド円では166.0円で推移しています。
一時、新政権への不安から急落はしましたが、その後はイギリスの経済などへの期待からポンド高となりました。
2023年も好材料と不安材料がありますが、円安の影響でポンド高になることは考えられます。
ポンド円のこれまでの価格推移
次に、2023年までにポンド円がどのような価格推移をたどってきたのか確認していきます。
FXでは、こうした過去の値動きが今後の予測で重要なヒントとなります。
同じような条件では同じような値動きをしやすいので、要チェックです。
※ポンド円の値動き推移や要因は以下の動画でもチェックしてください
【2016〜2019年】ブレグジット以降の動き
まず2016年からのポンド円の値動きを見ていきます。
大きかったのは2016年6月23日に行われたEU離脱を問う国民投票。
ここで離脱に対して「賛成多数」となり、一気に下落しポンド安となりました。
7時間で160円台から133円台へ大暴落し、市場に大きな衝撃を与えました。
このように、イギリスがEU離脱へ進むとポンド安となりやすいので、この傾向は覚えておきましょう。
イギリスの将来が不安視されれば、今後もポンド安になりやすいです。
イギリスの状況が安定ならポンド高へ
この後も2019年まではイギリスの不安定さから、ポンド安となり、6月にはさらに下落となる出来事がありました。
それが離脱強硬派のジョンソン氏の新首相就任です。
2019年6月にメイ首相がEU離脱に対する混乱の責任を取り辞任。
その後に離脱に積極的なジョンソン氏が新首相に就任したのです。
これを受け、ポンド円は120円台まで下落し、イギリスに不安が走りました。
ただ、その後は騒動も落ち着き、ポンド円は140円台まで回復しました。
【2020年】新型コロナ感染拡大による影響
2020年もポンド円では大きく動き、特に影響が大きかったのはコロナショックです。
新型コロナの感染拡大を受け、ポンド円では暴落し、2020年3月には最安値である126円をつけました。
また、このタイミングでイングランド銀行(中央銀行)は異例となる2度の緊急利下げに踏み切り、政策金利を過去最低の0.1%まで下げました。
ただ、この後はコロナの落ち着きとともに、ポンド円でもゆるやかに上昇していきました。
2020年はコロナがGBP/JPYに影響
その後もロックダウンの制限緩和が始まり、政府による景気対策も次々と打ち出されていくことでポンド円では上昇基調となりました。
ところが、8月後半から秋口にかけて、ふたたび新型コロナの感染者数が増加しはじめます。
このまま11月までは下落基調が続きましたが、その後は感染者数もおさまり、また上昇へ。
このように、コロナが落ち着いてから、ポンド円はまた上昇基調となりました。
2021年は政策金利と円安の影響で上昇
2021年からはポンド円で上昇トレンドとなりました。
その大きな要因は、米ドル/円で強烈にドル高・円安が進んだことです。
ポンド円はポンド/ドルとドル/円の合成ですから、2つの通貨ペアが相場に影響します。
そのうちのドル/円で大きく上昇したため、ポンド円でも上昇していきました。
また、イギリスで2021年12月から政策金利が上がったことも上昇の要因です。
日本では政策金利をゼロのままで維持していますが、イギリスでは利上げサイクルに入りました。
この金利差からもポンド円では、ポンド高・円安になりました。
2022年は一時急落も
2022年もポンド円は順調に上昇していましたが、一時急落する場面もありました。
原因は、イギリスの政局不安です。
2022年7月にはイギリスの首相「ボリス・ジョンソン首相」の辞任が発表され、ポンド円で急落しました。
その後、新首相も1カ月あまりで辞任をして、再度ポンド円で下落となりました。
さらに、新政権が9月に減税案を発表し、財政赤字の拡大懸念などから市場でポンドが売られました。
このように、都度ポンド円での急落が起きているので、今後もこういった事態には注意です。
ポンド円の見通し・値動き要因
次に、ポンド円の見通し・値動き要因を紹介します。
以下の点を押さえておきましょう。
・イングランド中央銀行の金融政策
・スコットランドの独立運動
それぞれ解説します。
EUとの関係性
ポンド円では、EUとイギリスの関係性が影響します。
EUとイギリスの関係が良好になれば上昇しやすく、悪化すれば下落しやすいです。
たとえば、イギリスのEU離脱問題の時にはポンド円が大きく動きました。
このように、EUとの問題がとりざたされるとポンド円が大きく動くので、関係性には注目しておきましょう。
今後影響が出そうなのは、FTAといった協定です。
FTAでは貿易以外にも、エネルギー問題や犯罪捜査、交通などさまざまな分野での協力課題もあり、ポンド円相場を動かしそうです。
FTAの今後の行方にも注目しておきましょう。
イングランド中央銀行の金融政策
ポンド円では、イングランド中央銀行(BOE)の金融政策も大事になり、特に政策金利が大きく影響します。
2022年のようにイギリスで金利が上がっていくと、ポンド円では上昇しやすくなります。
日本の金利はおそらく今後も上がらないので、他国の金利が上がるのは円安の要因です。
2023年4月時点、イギリスの政策金利は4.25%で、今後は2023年末までに4.5%に上がる見通しもあります。
これからも利上げサイクルが続けば、ポンド円では上昇しやすいので、金利も都度チェックしましょう。
スコットランドの独立運動
ポンド円相場では、イギリス国内の独立運動も影響することがあります。
イギリスでは、19世紀から長い間、スコットランド独立運動が国内問題となっています。
2014年には、その是非を問う住民投票が行われ、そのときには「独立反対多数(55%)」で否決されました。
ただ、かつてはEU離脱に対する意見もイギリスとスコットランドで異なっており、今後も独立運動が起こる可能性があります。
もし、独立が決まり、イギリスの中で国が分裂すれば、ポンド安の原因になります。
こうした動きにも注目しておきましょう。
【2023年】ポンド円の今後の見通し
次に、ポンド円の今後の見通しを紹介します。
以下の点が大事なので、ぜひチェックしてください。
・見通し②:EU離脱による貿易への不安
・見通し③:新政権への期待と懸念
・見通し④:ウクライナとロシア情勢による影響
それぞれ解説します。
見通し①:新型コロナ対策がほぼ終了へ
イギリスでは、コロナの対策が実質終わっており、今後はコロナをないものとする流れになりそうです。
イギリスでは、いち早く新型コロナのワクチン接種を開始し、2022年までにほとんどの国民が接種を済ませています。
そんな状況なので、イギリスでは2022年2月、それまでに考えていたコロナ対策案を撤廃し、マスクなしでの生活や経済活動の再開が進んでいます。
コロナの影響がなくなれば、イギリス経済は回復しそうで、ポンド高の要因となります。
見通し②:EU離脱による貿易への不安
イギリスは、EUを離脱したことで貿易に不安が出ています。
EUに加盟しているときは、EU間の貿易では関税がかからず、加盟国同士で活発に輸出入がされていました。
しかし、EU離脱後は加盟国との貿易で関税がかかってしまうので、以前ほど活発に輸出入ができなくなりました。
それゆえ、貿易収支でネガティブな影響が出てしまう可能性があります。
こうなるとイギリス経済に不安が生じ、ポンド安の要因になります。
こうした点から、今後ポンド円で下落することもあり得るので、注意しておきましょう。
見通し③:新政権への期待と不安
イギリスでは2022年から政治的な不安があり、ポンド安の要因にもなっています。
7月には国民から退陣要求の出ていたジョンソン首相が辞任し、新政権が誕生しました。
しかし、新政権は1ヶ月ほどで終わり、また新たな首相が誕生しました。
このように、コロコロ政権が変わるイギリスはこの時期特に危険視され、ポンドが売られました。
そして、2022年9月には新首相にリシ・スナク氏が就任。
今後の手腕に期待が集まっていますが、これまでの政治的な不安も市場には残っており、ポンドにとってはマイナスの状況です。
政治の面でポンドの上値が重くなる展開も想定していた方がいいでしょう。
見通し④:ウクライナとロシア情勢による影響
ウクライナとロシアの情勢もポンド円に影響します。
イギリスは国をあげて、ロシアへの経済制裁を強めており、貿易を制限しています。
ただ、これはロシアへの制裁でもありながら、イギリスにも経済的なダメージがあります。(輸出・歳入が減るわけですから)
実際、IMF(国際通貨基金)は、G7の中でウクライナ進攻に伴った経済悪化はイギリスが最も大きいと発表しています。
このような影響が今後も出て、ポンド安になる可能性はあるので、ロシアの問題もチェックしましょう。
【野村證券】2023年のポンド円の価格予想
次に、野村證券による2023年のポンド円の価格予想を紹介します。
いろんな視点の予想を見て、冷静に判断しましょう!
野村證券は以下のように予想しています。(予想は2023年3月22日時点のもの。当時のポンド円は161.2円)
2023年12月:163円
2024年12月:168円
野村證券はポンド円で下落を予想しており、要因として政治的な不安やリセッション入り、景気停滞をあげています。
こうした視点もあるので、ぜひ参考にしましょう。
今はポンド円の買い時?
次に、ポンド円の買い時も説明します。
結論、執筆時点の166円というのは買い時ではないと思います。
2020年から円安や金利の影響で、ポンド円は上昇を続けてきました。
しかし、今後は2022年までのような強烈な円安は想定しづらく、明確な上昇トレンドにはならない可能性もあります。
金利の影響でポンド高になる可能性はありますが、これまでのようなわかりやすい上昇は想定しない方がいいでしょう。
直近の最安値である156円を割り出してから、押し目買いを検討するといいかもしれません。
【まとめ】ポンド円の将来性!今後どうなる?
最後に大事な点をまとめます。
・イギリスの政策金利は4.5%まで上がる可能性も
・ロシアなどの問題を考えると、ややポンドに不安はある
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