この記事では、NZドルの特徴を解説し、今後の見通しと価格予想などをしていきます。
・執筆時点では、NZD/USDで0.6088米ドル
・2022年末〜23年は利上げサイクルなどでNZドル高、上昇の可能性がある
・中国経済の影響やNZの主要産業である畜産・農産物の価格にも注目
ただ、野村證券は23年末のNZドル/米ドルを1NZドル=0.63米ドルと予想しました。
下落の予想もあるので、目線は中立でいた方がいいかもしれません。
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この記事の目次
NZドルのこれまでの推移
ではまず、今後のNZドルの予想をするために、これまでの価格推移を振り返り、値動きに影響を与える要因を解説します。
結論、以下の要因が大事です。
・政策金利
・リスクオン、オフ
・豪ドルの動向
それぞれ解説します。
ニュージーランドの経済状況
まず、ニュージーランドの経済状況がいいと、NZドルも上昇しやすくなります。
他には失業率、S&Pやムーディーズ、フィッチからの格付けを見ておくと、価格予想しやすくなります。
国の政策金利
過去には、ニュージーランドの政策金利も価格の動く要因で、今後もそうなりそうです。
魅力的な高金利通貨ということで、多くの投資家がNZドルを買っていました。
リスクオン、オフ
NZドルの価格はリスクオンかリスクオフかでも変動します。
逆に、コロナなど世界的に不安があり、リスク性資産が売られやすくなる「リスクオフ」では、NZドルが下落しやすくなります。
過去にリスクONで上がった事例
過去にリスクオンでNZドルが上昇したことは何度もありましたが、2006年〜2007年が顕著でした。
結果、NZD/USD相場では初の0.8米ドル台へと達しました。
2017年にもリスクオンとなり、NZドルが大きく上昇する場面がありました。
当時は、アメリカのトランプ大統領が就任し、経済政策への期待から株価が大きく上昇し、NZドルは2年ぶりの高値をつけました。
リーマンショック、コロナでは下落へ
ただし、リスクオフとなれば、NZドルは売られ下落します。
2020年のコロナショックでも同様に、株とともにリスク資産のNZドルが売られ、大暴落となりました。
このような関係性も覚えておきましょう。
豪ドルの動向
NZドルはおなじオセアニア通貨の豪ドルと似た値動きをし、豪ドルの動向に影響を受けます。
過去のわかりやすい事例としては、2014年があります。
資源価格の下落→豪ドル下落→NDドルも下落
2014年はシェール革命で原油価格が下落し、資源国通貨が売られ下落しました。
その理由は、資源国通貨である豪ドルに影響を受けたからです。
豪ドルは資源価格と連動し、資源価格が上がれば上昇し、資源価格が下がれば下落します。
このような要因でNZドルは動くので、ぜひ覚えておきましょう!
【2023年】NZドルの見通し・予想
では次に、2023年のNZドル相場の予想をしていきます。
まず、NZD/USDについては、コモディティの盛り上がりとともに2023年は上昇していきそうです。
ニュージーランドは資源国でもあり、食料品を多く輸出しており、食料品価格やコモディティ価格はNZドルに大きく影響します。
コモディティの盛り上がりが要因で、NZD/USDではNZ高と予想しています。
NZD/JPYの将来性は?
次に、NZドル/円の予想もします。
ドル円では2023年も金利差などからドル高・円安になりそうで、NZドル円でも上昇が見込めます。
とある専門家・プロトレーダーは95円までの上昇も予想しており、底堅い展開となりそうです。
【2023年以降】NZドル円の長期見通し・将来性
2023年以降のNZドル予想では、政策金利とニュージーランドの経済成長に注目しましょう。
この先の政策金利の見通しも引き上げ、ややタカ派となっています。
政策金利は5%まで上昇へ
さらに、この先の政策金利の見通しでは、2023年6月までに5%まで、年末には5.5%まで、
2024年の第3四半期で6%まで達すると想定されています。
このように、ニュージーラードではどんどん金利が上がっていき、NZドルの支援材料となりそうです。
ニュージーランド経済も好転していく
また、ニュージーランドでは住宅価格を筆頭に物価上昇が続いていることから、利上げペースも早まるかもしれません。
GDP成長率、失業率、景況感などの重要指標もよく、好調さがうかがえます。
こういった点からも、経済が堅調でNZドルの支援材料となりそうです。
ニュージーランドドルの今後の予想ポイント
では次に、NZドルを予想する上で大事なポイントをさらに詳しく解説します。
・中国経済の影響
・畜産・農産物の価格
それぞれ解説します。
資源価格
NZドルは資源価格の影響を受けます。
そして今後は、原油や鉄鉱石などが上昇していくことが想定されます。
資源価格は今後も上昇しそう
2021年以降、世界的に経済が回復しており、エネルギー需要が高まり、原料となる資源の需要が高まっています。
この傾向は今後も続くことが想定され、原油価格はさらに上昇しそうです。
中国経済の影響
中国はニュージーランドの主要な貿易相手国なので、NZドルは中国経済に影響を受けます。
直近では、中国の不動産業でバブルが崩壊しており、NZドルの不安要素でもあります。
ただ、2023年からは多くの指標が好調で、中国経済が盛り返しており、好景気となっています。
こうした状況もNZドル相場に影響するので、ぜひ中国の動向も追っておきましょう!
畜産・農産物の価格
ニュージーランドでは、羊毛や乳製品などの畜産と、果実や木材などの農産が主要産業となっています。
ただし、畜産・農産は景気の影響を受けにくい分野で、コロナショックにおいてもそれほど大きな価格変動は起こっていません。
言ってみれば、安定した稼ぎ頭を持っているのが、ニュージーランドでもあります。
野村證券のNZドルの予想・見通し
では次に、大手証券会社の野村證券で、NZドルの値動きをどのように予想しているか紹介します。
・新型コロナ対策による経済の盛り上がりも好材料
2022年には、NZD/JPY価格が86円台へ上昇しそうとの予想もあり、要因は「金融政策の引き締め」「利上げ」です。
ただ、2023年はNZドル円で下落の予想となっているので、これまでの強気相場は期待できないかもしれません。
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【結論】NZドルは購入すべき?
これまでの内容から、NZドルを買うべきかまとめます。
野村證券は下落と予想していますが、2023年にコモディティ価格が上がっていけば、NZドル/円も上昇していくはずです。
効率的に複利で増やしたい方もこういった選択肢を覚えておきましょう。
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