この記事では、香港ドル/円の今後の見通し・予想をしていきます。
香港ドルの今後の予想や値動き要因を知りたい方は参考にしてください。
・その香港が、人民元とは別に独自に発行している通貨が香港ドル
・香港ドルはドルペッグ制で米ドルに連動する
・固定相場制だからレートが安定している
・米中関係が悪化すると、香港ドル円は下落しやすい
・ドル高・円安トレンドの間は一時的な下落時が1つの買いタイミング
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香港ドルの特徴は以下の動画でも解説してるので、ぜひチェックしましょう!
この記事の目次
香港ドル/円のこれまでの価格推移
まず、香港ドル/円がこれまでどのように推移してきたかを紹介します。
過去のチャートや値動き要因を参考にすることで、将来の価格予想もしやすくなります。
ぜひチェックしておきましょう。
2005年から介入で値動きが安定
香港ドルの値動きで特徴的なのは、決まった範囲内で値動きが安定していることです。
香港ドルでは、2005年5月から目標相場圏制度によって、「1米ドル=7.75〜7.85香港ドル」の範囲で動くようになりました。
香港金融管理局が相場を監視して、それ以上の変動が起こらないように香港ドルを売買しているため、このような動きになります。
つまり、政府による市場介入があるため、香港ドルは決まった範囲を動くようになっています。
そのおかげで、香港ドル円では2007年まで14〜15円台を安定的に推移しました。
【2008〜2018年】リーマンショック〜アベノミクスを経て
ただ、サブプライムローンが表面化し、リーマンショックが起きた後は、香港ドル円で下落しました。
下落は2012年まで続き、一時は10円を割れて、9円台に到達しました。
ただ、2012年から日本でアベノミクスという経済改革が行われ、日本が円安誘導をしました。
その影響で香港ドル円で円安・香港ドル高となり上昇していきました。
2015年には16円台に到達し、過去最高値を記録しました。
その後、2016年中盤以降は安定して13円〜14円台を推移しました。
【2019年】逃亡犯条例改正と米中関係悪化
ただ、2019年から香港ドルで不安な展開が続きました。
きっかけは、2月に提出された逃亡犯条例の改正案です。
これは香港市民にとって不安な内容が含まれていたため、市民から反発が起き、その後抗議デモがひんぱんに起きるようになりました。
こうした出来事に加えて、2019年には米中関係に不安が走り、香港ドルが売られ、香港ドル/円では下落しました。
アメリカと中国の間で関税について話がまとまらず、関係が世界中から不安視されました。
このように、香港ドルでは中国の不安があると、売られて下落しやすいです。
ただ、2019年9月以降、関税について話し合いが進み、米中の関係も改善し、香港ドル円は14円台まで回復していきました。
【2020年〜】新型コロナの影響で下落
2020年は香港ドルで、また不安が走りました。
新型コロナウイルスの影響で、香港ドル円で大きく下落しました。
コロナの影響に加え、他国との関係性からも香港ドルが売られ、2020年は香港ドルが弱んだ年となりました。
ただ、2021年からは香港ドル円で上昇トレンドになりました。
要因はドル円でのドル高・円安とアメリカの利上げなどです。
香港ドル円は「香港ドル/米ドル」と「米ドル/円」の合成で、「米ドル/円」の影響を受けます。
2021年以降、「米ドル/円」では強烈に米ドル高・円安となったため、香港ドル円では上昇していきました。
また、上昇にはアメリカの政策金利アップも影響しています。
香港ではアメリカの金利に合わせて政策金利を上げるので、こうした点も上昇要因となりました。
高金利でスワップ受け取りも多い
なお、2023年4月時点の香港の政策金利は5.25%で、主要国の中で高金利です。
アメリカの5%より0.25%も高く、今後さらに金利が上がる予想もあります。
5.5%まで利上げされる可能性もあり、香港ドル円の買いでもらえるスワップポイントも多いです。
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香港ドルの見通し・予想のポイント
次に、香港ドルの見通し・予想のポイントを紹介します。
予想では、以下の4つのポイントが大事なのでチェックしましょう。
・米ドル円の為替相場
・米中関係の行方
・中国本土との関係
それぞれ解説します。
金利などアメリカの経済指標
まず、香港ドルはアメリカに影響を受けることを覚えておきましょう。
香港ドルは、米ドルと連動するドルペッグ制を採用しており、アメリカの動向が香港ドルにも影響します。
香港や中国の状況も大事であり、アメリカの経済状況や指標なども大事になってきます。
特に、相場に影響しやすい雇用統計などは必ずチェックしましょう。
また、金利も大事で、香港はアメリカに追随して金利を上げており、金利が上がると香港ドルの上昇要因にもなります。
利下げもアメリカと同様に行われますが、2020年のコロナ対策での緊急利下げでは下げ幅に差が出ました。
アメリカでは0.25%まで下げたのに対し、香港は0.85%までの利下げにとどまりました。
この時は金利差から、香港ドルがお得ということで、買われて香港ドル高になりました。
このように厳密に金利が連動するわけでなく、金利で差が生まれることもあるので、こちらもチェックしておきましょう。
2023年以降ですと、アメリカでは4.75%から5.5%までの利上げが予想されており、利上げ幅は0.75%と香港と同じ見込みです。
金利の点から言えば中立、もしくはやや米ドル高・香港ドル安の要因なので、こちらも把握しておきましょう。
米ドル円の為替相場
香港ドル円では米ドル円相場も影響するので、こちらもチェックしましょう。
香港ドルは、ドルペッグ制だけではなくカレンシーボード制というものを採用しているため、米ドル円に連動しやすいです。
カレンシーボード制とは、自国通貨と同量の通貨を保有することを義務付ける制度のことです。
カレンシーボードで通貨への信頼も高まる
この制度で、香港の中央銀行は米ドルを香港ドルと同量保有する必要があります。
結果、香港ドルは中央銀行の保有する米ドルに100%バックアップされるため、信用力が高まります。
中央銀行は香港ドルの流通量に見合った米ドルの保有を義務づけられるため、むやみに通貨発行ができなくなります。
ジンバブエのようなハイパーインフレが起こりづらい点も評価ポイントです。
香港ドル/円の為替相場の動き
ちなみに、香港ドル/円の最近のチャートは以下の通り。
ペッグしている米ドル円のチャートは以下の通り。
香港ドル/円と米ドル/円のチャートを重ねて比較すると、似た値動きをしていることが一層わかると思います。(オレンジが米ドル/円)
このように似た値動きをするので、米ドル/円での戦略が香港ドル/円でも使えることがあります。
また、米ドル円がドル高になると香港ドル円も同じように価格が上がり、反対にドル安になると下がるという現象が起こります。
こうした関係も値動き予想では参考にしましょう。
米中関係の悪化に注意
香港ドルではアメリカと中国の関係性も値動き要因です。
2019年のように米中の関係が悪化する貿易摩擦などが起きると下落しやすくなります。
米中の関係については2016年にトランプ大統領が就任して以降、悪化するようになりました。
トランプ大統領は貿易でアメリカのみ有利になるような要求をして、中国と大いにもめ、その度に香港ドル安になりました。
2020年からは穏やかな姿勢で外交するバイデン大統領が就任したことで、米中関係が改善する可能性も出てきました。
しかし、2021年には香港の人権侵害に関わったとして、中国企業への制裁を発表しています。
バイデン政権以降も中国との関係は悪化する可能性もあるので、こちらもチェックしておきましょう。
中国経済も影響する
香港ドルは中国経済の影響を受けるので、こちらも要チェックです。
香港にとって中国は1番の貿易相手国であり、輸出入の半分ほどは中国に依存しています。
そのため、中国の動向が香港ドル相場に影響し、GDPなどの経済指標も見ておく必要があります。
香港ドルの不安材料がいくつかある
他には、2019年からの逃亡犯条例をめぐる一連の騒動も大事です。
このような不安要素が大きくなり、問題が深刻化すると、香港ドルにとってマイナスです。
さらに、2022年に入ってから中国の重要指標や景況感が悪化しているのも香港ドルの不安材料。
その影響を受け、香港の景気もイマイチなので、こうしたネガティブ材料も知っておきましょう。
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【2023年】香港ドルの今後の見通し
次に、いくつかの値動き要因から香港ドルの今後の見通しを確認していきます。
大事なので、ぜひチェックしてください。
・アメリカの利上げの動向
・ドル円で円安は続くか
それぞれ解説します。
ドルペッグ制の今後
香港ドル円の予想で大事なのは、ドルペッグ制が今後も維持されるかです。
結論、今後も香港ドルでは米ドルペッグ制が維持される見込みです。
こう言える根拠は以下の2点。
・ペッグ制をやめれば、アメリカにもデメリットがある
こちらについても解説します。
香港がペッグ制をやめるのは仕組み的に難しい
そもそも、香港がペッグ制をやめるのは仕組み的に難しいです。
これはカレンシーボード制も大きな要因となっています。
香港ではカレンシーボード制によって、発行した紙幣と同等の大量の米ドルを抱えているため、それをいきなり変更するのは難しいです。
この仕組みをやめてしまうと大きな混乱が起き、香港側の負担も増えるので、香港側の都合でまずペッグ制はなくならないと言えます。
ペッグ制をやめれば、アメリカにもデメリットがある
ただ、アメリカ側の都合でペッグ制を廃止されてしまう可能性もあります。
とは言え、アメリカでは多くの企業が香港に進出しているため、いきなりペッグ制を廃止することは考えづらいです。
ペッグ制を廃止すれば、アメリカ企業にとってのデメリットが大きいので、廃止にはしない可能性が高いです。
ペッグ制をやめるのは、香港にとってもアメリカにとってもデメリットなので、ペッグ制は継続の見通しです。
ただ、ペッグ制を維持すれば、相場によっては香港金融当局の介入があり、相場が急変する可能性もあります。
香港ドルで取引する際はこういった点も理解しておきましょう。
アメリカの利上げの動向
香港ドル相場では今後、アメリカと香港の政策金利の差が大事になります。
2020年の時のように、アメリカが金利を0.25%まで下げ、香港は0.85%までの下げに止まった時は、金利の高い香港ドルが買われました。
今後も金利の高い通貨の方が買われやすくなるので、両国の金利もチェックしておきましょう!
ドル円で円安は続くか
香港ドル/円相場では米ドル/円相場も影響しますから、これまでの円安トレンドがどうなるかも大切です。
2021年からは米中の金利差拡大、中央銀行の金融政策の違いから強烈なドル高・円安になりました。
今後もドル高・円安となれば、ドル円でも上昇し香港ドル/円でも上昇となります。
今後のドル円については、金利差拡大や日銀の危険性などからドル高・円安に進む可能性の方が高いです。
2021年〜2022年のような強烈さはなさそうですが、どちらかと言えばドル高基調になりそうです。
ただ、日銀の総裁が変わった後、金融政策が大きく変わればドル安もあり得るので、こちらも覚えておきましょう。
【野村證券】香港ドルの価格予想
次に、野村證券の香港ドルの予想を見ていきます。(2023年3月22日時点の予想)
まず、香港ドル/米ドルでは以下のように予想しています。(予想当時の為替レートは、7.85米ドル)
・2023年12月:7.79米ドル
・2024年12月:7.75米ドル
香港ドル/米ドルでは上昇後に、下落の予想で、2023年は金利でアメリカが優勢なことなどが要因となっています。
【2023年】香港ドル円(HKD/JPY)の最新予想
次に、野村證券の香港ドル/円の予想を見ていきます。(2023年3月22日時点の予想)
香港ドル/円では以下のように予想しています。(予想当時の為替レートは、16.7円)
・2023年12月:16.3円
・2024年12月:15.5円
野村證券は香港ドル円で下落を予想しており、ドル円での下落がその大きな要因です。
野村證券はドル円で今後、ドル安・円高と予想しているので、こちらも参考にしましょう。
香港ドルの買い時、売り時
次に、香港ドルの買い時、売り時を過去の値動きの傾向から紹介します。
2021年から香港ドル/円では13円台から19.0円を推移してきました。
2022年末は調整で17円まで急落していますが、月足で見ればまだ買われ過ぎの水準であり、もう少し下落した時が買い時になりそうです。
ボリンジャーバンドで見れば、中央の移動平均線より下、つまり15.8円以下が買い時の目安です。
2023年は下落も想定されるので、高値で売るというのも1つの戦略です。
【まとめ】香港ドルの将来性は?
最後に大事な点をまとめます。
・固定相場制だからレートが安定している
・米中関係が悪化すると、香港ドル円は下落しやすい
香港ドル/円はみんなのFXで取引でき、スワップポイント受け取りが最大です。
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